第113回:「スタミナ」の見える化③ 乳酸閾値

OCT 28, 202614 MIN

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今週も東京・三軒茶屋にあるcafe&bar「Alte」からのんびりとお届けします。 さて、これまで「VO2Max」「ランニングエコノミー」という、ランニング能力を左右する要素についてお話してきました。車に例えるとVO2Maxは「エンジンの大きさ」、ランニングエコノミーは「燃費」でしたね。 では、エンジンが大きくて燃費も良ければ、ずーっと速く走り続けられるのでしょうか? そう簡単にはいかないんですねー。実はもう一つ、大切な要素があるんです。それが今回のテーマ「乳酸閾値」、英語で“Lactate Threshold”、略して「LT」です。 みなさんは乳酸に対してどんな印象をお持ちですか? 疲労物質というイメージをお持ちの方も多いかもしれません、乳酸が溜まると脚が動かなくなるって言われるし。でも実は、乳酸って体の中でエネルギー源として再利用される、大切な物質なんです。 走るスピードを上げていくと、乳酸が作られる量も増えていきます。最初は体の中でうまく処理できていても、ある強度を超えると、血液中の乳酸濃度が上がり始めます。この変化の目安となるのが「乳酸閾値」。 例えば、キロ5分ペースなら余裕を持って走れるのに、キロ4分30秒ペースになると急に脚がきつくなって、長くは走り続けられない。そんな経験はありませんか? その背景には、乳酸閾値が関係しているかもしれません。 ちなみにこの乳酸閾値、トレーニングによって上げることができます。代表的なのが「LT走」。少しきついけれど、ある程度の時間は維持できるペースで走る練習です。先ほどの例で、キロ4分30秒ペースできつくなる方は、それより少しだけ遅いペースで20-25分ほど頑張って走ってみる。そんな練習を週1回でも取り入れると、ちょっとずつ乳酸閾値が上がってゆき、速いペースでも走り続けられるようになります。 つまり、エンジンの大きさや燃費だけでなく、「どこまで速いスピードを持続できるか」という能力も、ランニングのパフォーマンスを左右する重要な要素ということです。乳酸閾値が高い人ほど、より速いペースを長く維持できる傾向があります。マラソンの記録を伸ばしたい人にとっては、ぜひ意識しておきたいポイントですね。 ということで今回は、ちょっと難しそうだけど、実はランニングの速さと深い関係がある「乳酸閾値」について、ゆるーく真面目に雑談します^_^