ジョーシスサイバー地経学研究所(JCGR)

ジョーシスサイバー地経学研究所

Details

ジョーシスサイバー地経学研究所(JCGR)が「サイバー地経学」の視点から発信するポッドキャスト。サイバーセキュリティ、地政学、経済・マーケット、各国事情に精通した専門家をゲストに招いた対談や、JCGRによる独自研究の解説を配信しています。毎月、第2・第4金曜日の朝に配信。

Recent Episodes

OCT 8, 2026
ランサムウェア被害はなぜ長引くのか。サイバー詐欺にも問われる企業の備え【後編】(ITジャーナリスト 三上洋氏)
ランサムウェアによる被害は、システムの停止だけにとどまりません。受発注や物流など企業活動全体に影響が広がり、復旧までに長い時間を要するケースもあります。一方、企業の担当者を巧みにだまし、正規の権限を利用して資金を奪うサイバー詐欺も深刻な問題となっています。 今回も、ITジャーナリストの三上洋さんをゲストに迎え、サイバー攻撃の最新動向を伺います。 後編では、ニチレイ、アサヒグループ、アスクルなどの事例をもとに、被害の復旧が長期化する理由や、企業に求められる備えを考えます。さらに、はてなで発生した約11億8,000万円の資金流出事案を取り上げ、人の心理を突く詐欺に対し、技術的な対策や社員教育だけでどこまで防げるのかを掘り下げます。 ■□ ハイライト □■ ・ランサムウェア被害はなぜ長期化するのか ・バックアップがあっても復旧できない理由 ・サイバー攻撃への対応と経営者の責任 ・約11億8,000万円の資金流出を招いたサイバー詐欺 ・人がだまされることを前提に、企業はどう備えるか ■□ 収録後記 □■ ランサムウェアによる被害では、システムを復旧する技術だけでなく、どの業務...
39 MIN
SEP 17, 2026
変わるサイバー攻撃の最前線。分業化・サプライチェーン・AIがもたらす変化(【前編】ITジャーナリスト 三上洋氏)
企業を狙うサイバー攻撃は、どのように変化しているのでしょうか。近年は大企業のランサムウェア被害が相次いで報じられる一方、その背後では、脆弱性が公表されてから攻撃が始まるまでの時間が短くなり、攻撃者側の分業化や組織化も進んでいます。さらに、取引先や海外拠点など、セキュリティ対策が比較的弱い場所を足がかりにする攻撃も見られます。 今回のゲストは、セキュリティーやネットトラブル、モバイルなどの動向を長年取材してきたITジャーナリストの三上洋さんです。前編では、日本のサイバー脅威の最新トレンドを入り口に、既知の脆弱性への対応がなぜ難しいのか、USBメモリーの管理から見える基本的なセキュリティ運用の課題、そしてサプライチェーンの周辺から大企業へと侵入していく攻撃の実像について伺います。 さらに、AIがサイバー攻撃をどう変えつつあるのかを取り上げます。三上さんが指摘する大きな変化は、攻撃の「速度」と「量」です。脆弱性情報の収集や攻撃コードの作成、ポートスキャン、パスワードリスト型攻撃などの自動化が進み、AIエージェントが既存の攻撃者の能力を増幅する可能性も見えてきました。攻撃側と防御側の...
41 MIN
AUG 13, 2026
パスキーを企業でどう使うのか。現場で考える認証と運用の「ラストワンマイル」(【後編】Yubico Japan 大友淳一コマーシャル営業部部長)
パスキーの普及が進む一方、個人がスマートフォンで使う場合と、企業が業務で導入する場合では、その運用方法が異なります。端末間で鍵を同期できる「マルチデバイスパスキー」は利便性が高い一方、企業では端末やOSが統一されているとは限らず、スマートフォンが全社員に配布されているとも限りません。後編では、こうした認証技術を実際の業務でどう運用するのかを掘り下げます。 今回のゲストは、ユーザー認証を手がけるYubicoで、日本・韓国のコマーシャル営業を統括するセールスディレクター、大友淳一さんです。後編では、FIDO2やWebAuthnを基盤とするパスキーを、企業がどのように選び、運用していくのかを具体的な現場の視点から伺います。 個人向けに広がる同期型のパスキーと、秘密鍵を特定のデバイスで管理するデバイス固定型パスキーの違いから、スマートフォンを持たない従業員への対応、PINとパスワードの違い、外部事業者も出入りする工場でのアクセス管理まで議論します。さらに、セキュリティキーを紛失した場合にどう対応するのかなど、導入後の「ラストワンマイル」となる運用についても掘り下げます。 <ゲスト・プロフ...
34 MIN
JUL 30, 2026
AI時代、人間が気をつけるだけでは守れない。耐フィッシングMFAへの転換(【前編】Yubico Japan 大友淳一コマーシャル営業部部長)
生成AIの普及により、フィッシングメールや偽サイトは、自然な文章と精巧な画面を短時間で作れるようになりました。さらに、AIエージェントによる自動化が進めば、攻撃者は人手やコストを抑えながら、大量の標的に攻撃を仕掛けることができます。企業のサイバー防衛は、従業員が怪しいメールを見抜くことだけに依存できない段階に入っています。 今回のゲストは、ユーザー認証を手がけるYubicoで、日本・韓国のコマーシャル営業を統括するセールスディレクター、大友淳一さんです。Yubicoは2007年にスウェーデンで創業し、その後、米国のシリコンバレーへ拠点を移しながら事業を拡大してきました。 前編では、生成AIとAIエージェントによってサイバー犯罪がどのように巧妙化・自動化しているのかを整理します。そのうえで、従業員教育の必要性と限界、ワンタイムパスワードを使った従来型の多要素認証がフィッシングに破られる仕組み、FIDO2やWebAuthn、パスキーを支える公開鍵暗号方式について、身近な例を交えながら解説します。 <ゲスト・プロフィール> 大友 淳一(おおとも・じゅんいち) Yubico Jap...
25 MIN
JUL 16, 2026
不完全情報下におけるトップの決断、サイバー有事と国家管理にみるリスキリングの必要性(竹中治堅 政策研究大学院大学教授 【後編】)
「何が起きているか完全に分からない状態で、トップは意思決定を迫られる」――。これが、大規模なサイバー攻撃やパンデミックなど、現代の危機管理に共通する最も過酷な特徴です。原因が特定できないまま被害の全容も見えず、さらにはSNSによって情報が錯綜し世論や社内が混乱する中で、経営者や政策担当者には迅速かつ的確な結論が求められます。 前編(Apple | Spotify)に引き続きゲストにお迎えするのは、政策研究大学院大学教授の竹中治堅先生。日本の首相のリーダーシップや統治機構研究の第一人者であり、過去の金融危機や東日本大震災、コロナ禍といった国家レベルの危機対応の検証を数多く手がけてこられました。 後編では、情報が不完全な有事において「機能するリーダーと機能不全に陥るリーダー」の決定的な違いについて掘り下げます。最前線の指揮官とトップを結ぶ直通回路の重要性や、近年激変するサイバー安全保障の法整備の背景にある政治的環境の変化、そして最大のボトルネックである「文理分断」の解消に向けた社会人の学び直し(リスキリング)の必要性について、組織論の観点から深く切り込みます。...
27 MIN