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市場の風を読む
Morgan Stanley
株式投資家が見逃すべきでないサイクル半ばへの移行
15 СЕН, 20268 МИН
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Описание
弊社最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、市場がどのようにサイクル半ばの環境へ移行しつつあるのか、また、リーダーシップが持続的な利益を備えた、より質の高いアセットライトな企業へと移っている背景について解説します。
このエピソードを英語で聴く。
トランスクリプト
「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。
本日のエピソードでは、弊社最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、株式投資家にとってインフレが懸念材料とはならない理由について解説します。
このエピソードは9月15日にニューヨークにて収録されたものです。
英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。
市場はこの数カ月、表面的に見ているだけでは気づかないほど、多くの調整を進めてきました。6月初め以降、S&P 500は方向感に乏しい動きとなっていますが、その水面下では主導役が大きく変わっています。景気サイクル初期に強かった、資本集約型の勝ち組企業から、フリーキャッシュフローがより潤沢で、利益率が高く、よりアセットライトな事業を持つ、質の高い企業へと主導権が移りつつあります。ソフトウェア、金融サービス、保険、ヘルスケアサービスでは、今年前半に半導体やその他の景気敏感株が享受していたような、利益予想の上方修正の強さが見え始めています。弊社は、これは経済が景気サイクルの初期から半ばへ移行しつつあることを、市場が確認している動きだと考えています。
多くの投資家が昨日のニュースを議論している一方で、市場はすでに新しい主導役へと動き始めています。そのよい例が、先週発表されたインフレ指標です。結果は予想をやや上回り、メディアやFRBウォッチャーはかなり大きく反応しました。しかし、9月の利上げ確率は数カ月前から上昇しており、指標発表前の時点ですでに70%近くに達していました。現在は95%です。株式市場では、債券市場でのこうした織り込みの見直しと並行して、バリュエーションが切り下がってきました。要するに、インフレ指標は一部の人にとってはニュースだったかもしれませんが、市場にとってはそうではなかったということです。
これを、FRBが対応で後手に回っていると見る向きもあるかもしれません。しかし債券市場は数カ月前からその展開を見込んでおり、実質的にはFRBに代わって引き締めを進めてきました。株式市場もこの力学をよく認識しているため、バリュエーションは低下し、指数はここ数カ月ほとんど足踏み状態が続いています。これは、典型的なサイクル半ばへの移行局面の動きでもあります。FRBがインフレ抑制という使命に軸足を移し始めるなか、力強い利益成長がバリュエーション低下によって相殺されるのです。言い換えれば、最初の利上げは「リスクオフ」を意味するわけではありません。
ただし、それは6月以降に弊社が強調してきた、質の高い企業へのローテーションと全体的な見方を裏づけるものでもあります。その理由は利益にあります。以前からお聞きいただいている皆さまには繰り返しになりますが、ラッセル3000指数構成銘柄の利益成長率の中央値は10%台半ばでに達しており、これは2021年以来の速いペースです。また、利益予想の修正も引き続き堅調です。これは、まさにサイクル半ばの定石どおりです。利益が市場を支える主役となり、市場は弱気に転じているのではなく、より選別的になっているのです。より具体的には、市場はより高いキャッシュ・コンバージョン能力、より強い利益率、そしてより持続的な成長を求めています。
だからこそ、今年夏の初めに起きたモメンタムの巻き戻しは誤解されてきました。一部の投資家はこれを、混み合ったポジションからレバレッジが抜けただけだと見ていますが、それではより大きなメッセージを見落としてしまいます。半導体は典型的な景気サイクル初期のセクターであり、6月には利益予想修正の広がりが極端な水準に達していました。それが巻き戻しのファンダメンタルズ面でのきっかけであり、レバレッジはそれを増幅したにすぎません。価格モメンタムというファクター自体は回復し得ますが、主導する銘柄やセクターは大きく異なる可能性があります。健全な市場の調整とは、通常このようなものです。レースの性質が変わったことに誰もが気づく前に、バトンは次の走者へ渡されるのです。
金利についても、一般的な説明は不十分だと弊社は考えています。多くの投資家は、利回り上昇は単に債務や財政赤字に対する市場の評価だと考えています。しかし弊社は、より力強い名目成長のほうが重要な要因だと見ています。名目GDPは5年平均ベースで7%近くで推移しており、設備投資インセンティブ、コンピューティング需要、そして実体経済の資金循環の高まりを背景に、再加速しています。インフレがより強い売上高と利益成長を反映している場合、株式はインフレヘッジとなります。株式にとって真の弱点は、インフレではなくデフレです。
とはいえ、6月に始まったサイクル半ばへの移行について、完全に安心できる状況になったという意味ではありません。ここから原油価格が急上昇し続ければ、金利を押し上げ、成長に圧力をかける可能性が高く、株式にとっては健全とは言えない組み合わせになります。その場合、本格的に強気相場が再開する前に、S&P 500は5~10%程度下落する可能性があります。もう一つのリスクは中間選挙です。歴史的に見て、9月から10月にかけての時期に株式の逆風となってきました。
結論として、インフレ指標はすでに過去のニュースです。一方で、ローテーションはそうではありません。利益の持続性、フリーキャッシュフロー、業務効率、そしてクオリティがより重要になるサイクル半ばの市場へ移行しつつあります。FRBからの方針が完全に明確になるのを待っている投資家は、すでに市場から発せられているメッセージを見逃すかもしれません。主導役は、より質が高く、アセットライトな企業へ移っています。その流れに逆らうのではなく、受け入れるべきです。
最後までお聴きいただきありがとうございました。今回も「市場の風を読む」Thoughts on the Market 、お楽しみいただけたでしょうか?もしよろしければ、この番組について、ご友人や同僚の皆さんにもシェアいただけますと幸いです。

